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「日の丸」掲揚も進む東京都――不起立は業務「妨害」!?

重い処分にならなかったのは支援者らの「闘いの成果」と田中聡史さん。(撮影/平舘英明)

重い処分にならなかったのは支援者らの「闘いの成果」と田中聡史さん。(撮影/平舘英明)

「起立斉唱の命令には従えないと態度で示すことは重要」。こう語るのは、14年度卒業式で「君が代」斉唱時に起立せず、5回目の減給処分(10分の1・1カ月)を受けた特別支援学校教員の田中聡史さん。

東京都教育委員会(都教委)の「日の丸・君が代」強制に反対する「卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会」(3月31日、東京・全水道会館)での発言だ。

田中さんは減給処分に加え、業績(学校経営)評価が最低のD評価で、「服務事故再発防止研修」も繰り返されるなど不利益取り扱いを受けている。しかも、15年度は意に反する異動の対象となった。

田中さんの他にも、東京「君が代」裁判第三次訴訟判決(今年1月)で減給処分が取り消された教員9人のうちの一人(3月31日退職者)に戒告の再処分が発令された。「日の丸・君が代」を強制する都教委の03年の通達後、被処分者は延べ465人に達した。

都の14年度卒業式では田中さん以外の被処分者はいない。理由について、集会の主催者(卒業式入学式対策本部)が、不起立する高校教員などが担任から外されている現状を報告。さらに、都教委が管理職連絡会に配布した文書で、被処分者に重い処分を科すために、職員会議での発言内容や、職務命令書受領時の言動などを克明に記録するよう指示していたこと、不起立行為は業務「妨害」行為とみなされていることなども判明した。

また、3月10日(東京大空襲70年)と11日(東日本大震災4年)、都内の公立学校が初めて「日の丸」の半旗を掲げたことも報告。都教育庁都立学校教育部などによると、10日は東京都生活文化局、11日は内閣官房長官、文部科学省から、教育庁を通じて都立学校長に指示された。学校現場で「日の丸」掲揚が進む。東京「君が代」裁判原告団らは、都教委に対し「不当処分取消・撤回を求めて最後まで闘い抜く」との抗議声明を出した。

(平舘英明・ジャーナリスト、4月10日号)