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Mプロデューサーと恵村氏、古賀氏降板に新事実――報ステ、古賀vs.古舘論戦の裏側

放送の2日後(29日)に三重県松阪市での講演でも報道ステーションについて話す古賀芳明氏(左)。隣は松阪市市長。(撮影/横田一)

放送の2日後(29日)に三重県松阪市での講演でも報道ステーションについて話す古賀芳明氏(左)。隣は松阪市市長。(撮影/横田一)

官邸の圧力で「報道ステーション」の統括プロデューサーM氏と恵村順一郎氏と古賀茂明氏は同時期に更迭・降板されたのか否か。3月27日の同番組で古賀氏は、古舘伊知郎キャスターとの楽屋での会話を録音したことを明らかにした。

「(報ステに出演した)3月6日、古舘さんは僕の楽屋に来てこう謝罪しました。『自分は何もしなかった』『Mプロデューサーと、恵村順一郎さんが降板することについて、気付いても 自分はわざと知らないふりをした』と打ち明け、『大変、申し訳ない』と頭を下げました」

しかし番組中に古舘氏は、早河洋・テレビ朝日会長と佐藤孝・古舘プロジェクト会長の意向で古賀氏が降板になったことを否定し、メディアの政権監視機能が低下しているとの古賀氏の批判に対しても、「(報ステで)いい番組を作っている」と反論した。

だが、その番組を作っていた中心人物こそ、古賀氏が「更迭」と訴えたMプロデューサーであったのだ。報ステの前身『ニュースステーション』時代からディレクターを務めたベテランで、古賀氏は「政府を批判するとニュースをもらえなくなると横やりを入れる政治部や経済部の記者たちを一喝。抗議が来たら真正面から反論、幹部の圧力にも自分が矢面に立った」と高く評価する。権力監視・批判番組を作ってきた報ステの屋台骨のような存在であったというのだ。

30日の記者会見で菅義偉官房長官は、古賀氏の発言を「まったく事実無根」と反論し、放送法に触れながら「テレビ局の対応を見守りたい」と述べた。しかし、Mプロデューサーの更迭を古舘氏自身も問題視していたのに、番組では更迭を否定する虚偽発言をしていたとすれば、古舘氏の方こそ、放送法に違反する発言をしたことになる。古舘氏が楽屋での発言内容を認めた場合、官邸の圧力がテレ朝の人事に影響を与えた実態が明らかになる可能性もあるのだ。

(横田一・ジャーナリスト、4月10日号)