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山本美香記念財団「国際ジャーナリスト賞」公募

2012年にシリアで殺害された山本美香さん。(写真/佐藤和孝)

2012年にシリアで殺害された山本美香さん。(写真/佐藤和孝)

1月末に「イスラム国」に殺害されたとされる後藤健二氏は、紛争や抑圧下に生きる人々の姿を伝え続けた。しかし自民党の高村正彦副総裁は2月4日、彼の行動を「蛮勇」と放言した。

2012年に同僚の山本美香が亡くなった(享年45)ときも、「なぜ(山本氏は)危険な場所に行ったのか」と私はある人に問われた。だが問い返したい。「では、あなたはなぜシリアが危険な場所だと知り得たのか」と。過酷な状況で暮らしを守ろうとする人たちがいる。一方で、戦争を望む者がいる。それはかつての日本の姿でもあり、今後われわれの身に起こり得ることかもしれない。遠い世界の出来事ではないのだ。

一般財団法人山本美香記念財団は、第2回「国際ジャーナリスト賞」の候補者を4月1日まで公募する。並行して2月17日には、戦争取材を行なう者への非難やジャーナリズム側の自粛が進行する現状を受けたシンポジウム「なぜジャーナリストは戦場へ向かうのか」を開催する。伝えなければ誰にも知られず理不尽に殺される人々、壊される暮らしがある。入念に準備して現場で細心の注意を払っても、危機は常につきまとう。それでも現地に入り、自らを問い続けながら「伝えたい」と強く思うジャーナリストの意志に出会えることに期待したい。詳細は URL http://www.mymf.or.jp/contents/prize.htmlで。

(藤原亮司・ジャパンプレス、2月13日号)