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日本軍「慰安婦」問題で元『朝日』記者の植村氏――『週刊文春』と西岡氏を提訴

2015年1月28日7:32PM

都内の司法記者クラブで会見に臨む元『朝日』記者の植村隆氏=1月9日。(撮影/長谷川綾)

都内の司法記者クラブで会見に臨む元『朝日』記者の植村隆氏=1月9日。(撮影/長谷川綾)

「慰安婦」問題の記事を書いた元『朝日新聞』記者の北星学園大学非常勤講師、植村隆氏(56歳)が1月9日、記事を「捏造」と批判した西岡力・東京基督教大学教授と『週刊文春』を発行する(株)文藝春秋を相手取り、名誉毀損で計1650万円の支払いなどを求める訴えを東京地裁に起こした。

訴状によると、植村氏は1991年、韓国の元「慰安婦」の証言を記事化。西岡氏はこれを週刊誌などで、(1)女子挺身隊が「慰安婦」であるかのように書いた(2)元「慰安婦」がキーセン(妓生)の育成学校に通った事実を隠した(3)植村氏の妻の母親は元「慰安婦」が日本政府に戦後補償を求めた裁判の支援者で記事は裁判を有利にするために書いた、などと批判した。

植村氏は、(1)当時の韓国で女子挺身隊は「慰安婦」を指し、元「慰安婦」も自身を「挺身隊」と呼んでいた(2)キーセンは芸者であり学校に通った経歴と「慰安婦」にされたことは関係がない(3)義母の裁判と無関係なことは『朝日』の第三者委員会も認めた、などと反論。『文春』昨年2月6日号で西岡氏が「捏造」とコメント後、教授職に内定していた神戸松蔭女子学院大学へ抗議が殺到して破談、北星大には「爆破する」との脅迫状がきたほか、高校生の長女がネット上で写真を晒され「自殺に追い込む」と書き込まれるなど、「言論テロ」とも言える人権侵害を受けていると主張した。

会見で、植村氏は長女への攻撃について「白いシーツに黒い染みがどんどん広がっていくようで、つらかった」と述べた。170人の弁護団の一員である小林節・慶應義塾大学名誉教授は「完璧な人間などいない。不完全な人間が走りながら、向こう傷を背負いながら記事を書いている。大きな議論を」と訴えた。新崎盛吾・新聞労連委員長は「表現の自由を守るため、こうした人権侵害は絶対に認められない」と強調した。

(長谷川綾・『北海道新聞』記者、1月16日号)

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