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原因は特定秘密保護法と記者クラブ制度――日本の言論自由度は世界59位

2014年3月14日7:16PM

「国境なき記者団」の発表を元に編集部で作成。

「国境なき記者団」の発表を元に編集部で作成。

 日本の言論の自由度は世界59位――。世界のジャーナリストたちが作る「国境なき記者団」(本部・パリ)が12日に発表した世界180カ国中のランキングだ。

 トップがフィンランド、そしてオランダ、ノルウェー、スウェーデンなど北欧や西欧諸国、カナダ、ポーランド、オーストラリアなどが続く。アジアでは台湾や韓国よりも後塵を拝し、日本の後には香港がきている。

 日本が急激にランクを落としたのは3・11の原発事故以降だが、昨年の53位からさらに落ちた。5段階に色分けされた世界地図を見ると、日本は「問題国」として言論貧国の仲間入りをした。日本のランク落ちの最大の理由は、「特定秘密保護法」と指摘。福島原発事故以来、政府や東電の記者会見に正式参加を認められた記者クラブ員はますます増殖したと見る。

 日本特有の記者クラブから排除されたフリーランスや外国人記者は、「秘密法」によってさらに取材の自由を奪われる。“原子力村”と闘おうとするジャーナリストたちは法律で手を縛られ、逮捕、秘密警察の尾行、勾留などのリスクにさらされることになろう。

「記者クラブ」は世界に轟く悪名高い報道組織で、これまでも日米構造協議やEUとの通商交渉でも廃止を要求されるなど外国との摩擦の歴史は長い。しかし原発事故の放射能汚染報道の事実が隠蔽されたとなれば事は重大だ。大気、海、食品などを介して汚染は世界に拡大する。

 おりしも安倍首相の靖国参拝以降、日本の右翼化と戦前回帰の懸念が欧米のメディアで立て続けに報じられるようになった。危機の中には公共放送NHKの新会長や経営委員のトンデモ発言も含まれており、大マスコミ自身も危機の当事者になっているのである。

 日本人は大手メディアへの信頼度が今なお高く間違った情報を鵜呑みにしやすい。矯正されないまま国民の洗脳が進めば、戦前型大本営への逆戻りは簡単だろう。

(柴山哲也・ジャーナリスト、2月28日号)

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