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書評の試合が盛り上がっているぞ!

2013年12月6日4:48PM

 11月17日午後、「知的書評合戦ビブリオバトル」の「首都決戦ラストチャンス地区予選」が世界一の古本の町、東京・神保町で開かれた。

「ビブリオバトル」とは出場選手が自ら選んだ本について5分間語り、3分間で質疑応答を受ける。参加者は読みたくなった本の発表者に投票し、「チャンプ本」を決める。最近はプレゼンテーションブームだが、このような書評の試合は数年前から図書館や書店を中心に全国で開かれるようになっている。

 この日は大学生の大会。この敗者復活戦に勝つと11月24日に開かれる「首都決戦」秋葉原大会に滑り込み出場できるとあって、福岡や大阪からも参加した選手は真剣そのもの。笑いあり涙ありの中、「チャンプ本」を出したのは酒井菜央さん筑波大学1年生。選んだ本は遠藤徹著『弁頭屋』。本を紹介する前に恋愛小説論を語り、参加者の支持を集めた。酒井さんは高校時代から書評合戦に10回以上参加し、発表スタイルが次第にできてきたという。

 当日の主催はビブリオバトル普及委員会。ボランティアで司会を務めた瀬部貴行さんの勤める紀伊國屋書店でも月1回程度、このような書評試合を開いており「終了後の交流が楽しい」という。参加者たちに話を聞くと「今度は参加してください」と異口同音に言われた。これがこの集いの空気を表している。

(平井康嗣・本誌編集長、11月22日号)

3時間半で延べ16人が発表した。(写真/平井康嗣)

3時間半で延べ16人が発表した。(写真/平井康嗣)

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