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実教出版の『日本史』排除、都教委に抗議

都教委を批判する高嶋伸欣さん(中央)ら。(写真/編集部)

都教委を批判する高嶋伸欣さん(中央)ら。(写真/編集部)

「日の丸・君が代」をめぐり「一部の自治体で公務員への強制の動きがある」との事実を記述した検定合格の教科書を排除する動きが広がっている。

 東京都教育委員会(木村孟委員長)は8月22日、都立高校で来年度使用される教科書の採択を決定。「都教委の考え方と異なる」から「使用は不適切」(6月27日・都教委見解)とした実教出版の『高校日本史A』と『高校日本史B』の採択がゼロになった。2日前には神奈川県でも同様の決定をした。

「都教委の高校教科書採択妨害を許さない実行委員会」と「子どもと教科書全国ネット21」、日本出版労働組合連合会は同日付で、「行政権力による教育内容への介入は前代未聞の暴挙」などとする抗議文をそれぞれ都教委に提出、都庁記者クラブで会見を開いた。

「多様な考えを封じるのはファシズムであり、決定した委員たちは教育に携わる者として最もふさわしくない」(石山久男・歴史教育者協議会会員)、「検定に通ったものを都教委がダメというのは二重検定であり、言論・出版・表現の自由を保障した憲法に違反する」(吉田典裕・出版労連副委員長)などと批判。「9月18日には抗議集会の開催を予定。署名運動や法的対応も検討する」(実行委の高嶋伸欣・琉球大学名誉教授)とし、行政による教育統制を許さない声の結集を図る構えだ。

(編集部、8月30日号)