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阪急トラベルサポート不当解雇事件――塩田さんが職場復帰

 本誌の取材を受けたことで、勤務先の阪急トラベルサポート(HTS・阪急交通社子会社、本社大阪)より不当な「アサイン(仕事の割当)停止」(事実上の解雇)を受けていた全国一般東京東部労組HTS(阪急トラベルサポート)支部・塩田卓嗣委員長の職場復帰が実現することになった。

 派遣添乗員である塩田さんは二〇〇八年七月、組合活動の一環として本誌の取材に応じ、派遣添乗員の過酷な労働環境と労働組合結成の経緯が本誌〇九年二月二〇日号に掲載された。同年三月、HTSは取材に応じただけの塩田さんに対し、「記事の内容は虚偽の事実」とし、「アサイン停止」を通告した。

 明らかな組合つぶしに対し組合は同年五月、東京都労働委員会(都労委)に不当労働行為の救済申し立てを行なった。一一年二月の都労委命令に続き同年一一月、中央労働委員会(中労委)も「アサイン停止は不当労働行為」と断罪したがHTSは命令に従わず、命令の取り消しを求め行政訴訟を提起。東京地裁は今年三月二七日、HTSの訴えを棄却した。

 この判決と同日、中労委が申し立てていた「緊急命令」を認容する決定が東京地裁であった。「緊急命令」とは、「裁判(行政訴訟)で争いを続けたとしても、労働委員会の命令は守れ」という命令で、「争いの引き延ばし」に対する救済制度だ。緊急命令について異議申し立てはできないとされている。組合はこの緊急命令を背景に塩田さんの職場復帰実現を会社に迫った。HTSは地裁判決を不服として控訴したが五月一〇日、緊急命令に従う旨を表明。アサイン停止が解除され、塩田さんの職場復帰が実現することとなった。

 不当解雇から四年。多くの仲間から受けた物心両面にわたる温かい支援を力に、塩田さんの職場復帰が実現した。東部労組HTS支部は今回の塩田さんの職場復帰を大きな契機に、すべての闘いに勝利する決意を固めている。

(菅野存・全国一般東京東部労組委員長、5月24日号)