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元日本赤軍・丸岡氏の病死受け――刑務所所長らを告発

2013年5月16日4:50PM

 日本赤軍の元メンバーで、東京都の八王子医療刑務所に服役していた故・丸岡修氏(享年六〇)が二〇一一年に病死したのは刑の執行停止をせず、外部の医療機関への移送を拒んだからだとしてこのほど、知人らが東京高等検察庁の川口克己検事と同医療刑務所の大橋秀夫所長(いずれも肩書きは当時)を、特別公務員暴行凌虐致死罪で最高検察庁に告発した。

 告発状によれば、一九七七年のダッカ日航機ハイジャック事件等に関与したとして無期懲役囚だった丸岡氏は、宮城刑務所に収容された一九九六年から同医療刑務所に移された一〇年以降にかけ、慢性心不全や肺炎、拡張型心筋症、腎不全などを併発。一一年五月に死亡するまで、専門医が不在で、急激な体調の変化に対応できる医療態勢も完備されていない同医療刑務所に収容され続けた。

 この間、丸岡氏の代理人が〇七年から一〇年にかけて東京高検に対し、六回も刑の執行停止と専門医のいる一般医療機関への入院を申し立てたが、拒否されている。同医療刑務所移送直前の一〇年九月段階で診察したある専門医は、丸岡氏について「余命は早くて二~三カ月、遅くとも六カ月」と診断。だが、一一年四月に川口検事が同医療刑務所に対し、丸岡氏の「受刑者の健康状態について」と題した照会文書を送付した際、大橋所長は「外部専門機関の緊急的な治療の必要性を認めない」と回答していた。

 川口検事もこの回答が出る約二週間前の段階で、「丸岡は刑務作業をしており、瀕死の重症ではない」などと実態に反した認識を示すとともに、「刑の執行停止をすることは世論が納得しない」と発言している。このため告発状は、川口検事と大橋所長について、意図的に丸岡氏に一般病院での治療を受けさせずに苦痛のまま放置して延命の手当もせず、「消極的な意味で拷問を課して死亡させたに等しい」として処罰を求めている。

(成澤宗男・編集部、4月19日号)

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