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維新とたちあがれ日本は“水と油”――石原氏の一本釣り狙う橋下氏

2012年11月22日1:06PM

 一一月三日、日本維新の会代表の橋下徹大阪市長らと、石原慎太郎前東京都知事やたちあがれ日本の平沼赳夫代表らは京都市内で会談、日本維新の会と石原新党の連携に関する政策協議を行なった。

 会談では、橋下氏が「石原氏とは一緒にやれるが、たちあがれ日本とはカラーが違う」と批判した。永田町ウォッチャーはこう解説する。「橋下氏の狙いは、ズバリ石原氏の一本釣りです。第三極連合の代表のような存在に祭り上げて首班指名、日本維新の会主導による石原政権誕生を目指しているのは確実。石原氏は橋下氏らとの連携しか活路がなく、維新の会の神輿に乗って“客寄せパンダ”になるしかない。そうした事情を見透かして、たちあがれ日本のメンバーを排除しようとしているのです」。

 橋下氏のブレーンである竹中平蔵氏は、新自由主義路線の郵政民営化を進めた人物だ。当時、竹中氏を支えていた元財務官僚の高橋洋一氏も大阪市の特別顧問で橋下氏のブレーン。両氏ともTPP(環太平洋戦略経済連携協定)参加に賛成の立場だ。こうした新自由主義的親米派に“指導”を受ける日本維新の会と、「郵政民営化は対米追随」と批判して自民党を離党し反TPPの平沼氏らは水と油のような関係で、基本政策が一致して連携できるはずがない。

 ただし原発政策も消費税も「些細な問題」として、持論を捨て去ることにこだわりはない石原氏だけは例外的な存在で、橋下氏はこれを「現実的」と称賛している。

 同じく橋下氏のブレーンの「環境エネルギー政策研究所」所長・飯田哲也氏は一日、前出の高橋氏からこんな話を聞いたという。

「石原さんは政策を何も理解していないから『原発ゼロ』でも平気で言う可能性がある」「国政の中で大きな役割を果たせば、(維新の会の政策を)何でものむ、あの人は」

 石原氏の原発政策に関する言動が注目される。

(横田一・フリージャーナリスト、11月9日号)

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