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田中稔氏が特派員協会で会見――海外から支援の声

2012年9月25日7:00PM

 本誌二〇一一年一二月一六日号の記事を「名誉毀損」とされ、原発警備会社ニューテック社元経営者・白川司郎氏から六七〇〇万円の損害賠償請求(スラップ訴訟)を起こされているジャーナリストの田中稔氏が八月三一日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見を開いた。会見で同氏は「原発関連事業により巨額の利益を享受してきた者によるジャーナリスト個人に対する明白な“原発スラップ”である」と語った。

 今回の訴訟に対しては、海外からも支援の声が上がっている。報道の自由を掲げる「国境なき記者団」(本部・パリ)は、「名誉毀損で訴えられている調査報道ジャーナリスト田中氏を全面的に支援する」との声明文を同日公表。「同訴訟で田中氏が勝訴した場合でも、多くのジャーナリストは訴訟の復讐劇を目撃したことにより、政治的にやっかいな問題の報道に対して“自己規制”を強いる結果になりかねない」と懸念を示した。

 会見に出席していたドイツ人特派員は「ドイツでは記事を書いた個人が訴えられることは法律上あり得ない。裁判になったとしても、ジャーナリスト組合があって裁判費用は保険で賄える仕組みになっている。日本にはそうした組織はないのか?」とあきれた様子。

 会見で通訳を担当した米国のジャーナリスト、ジェイク・アダルスタインさんは「大手メディアが田中さんの問題を一切取り上げないのは酷い。こうしたケースでは最初はフリーランスが狙われますが、最終的には大手報道機関も黙殺されます。この訴訟で負けたら、マスコミ全体の負け」として、同記者会見に参加しなかった報道機関の無関心さを批判した。

 一方、九月三日には東京地裁で本裁判の証拠提出が行なわれた。

 次回の裁判は一〇月一五日午前一〇時四五分、東京地裁六一五号法廷で実施され、白川氏の弁護士が反論予定。

(瀬川牧子・ジャーナリスト、9月7日号)

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