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国会記者会館屋上の使用拒否に根拠なし――衆議院の苦しい言い訳

2012年9月13日5:06PM

国会記者会の事務所の使用目的は「国会関係取材のための新聞、通信、放送等の記者事務用室」とされている。(撮影/まさのあつこ)

 官邸前デモの撮影のため、国会記者会館の屋上使用を求めるNPO法人OurPlanet-TV(代表理事・白石草)の要請は、八月二四日までに計四度、国会記者会・衆議院、東京地裁・高裁から退けられている。

 しかし、筆者が行なった開示請求で使用拒否の根拠は揺らいだ。二三日、衆院事務局が開示したのは一九六九年三月に衆院事務総長が国会記者会代表者に宛てた「国会記者事務所の使用について」なる文書。記者会が衆院に使用を申請し、衆院が「使用条件」を付して承認したことが記録されている。記者会が会館使用の独占権を持つわけではないことが裏付けられた。

 七月二七日までに東京地裁・高裁が擁護した記者会の使用拒否の根拠は、白石氏が記者会会員ではないため「屋上に立ち入る権利を有していない」「道路上など公共の場からいくらでも取材ができる」という稚拙な理屈だった。しかし、今回開示された使用に関する文書は裁判所に提出されていない。

 文書に書かれている「使用条件」では、使用目的を「国会関係取材のための新聞、通信、放送等の記者事務用室」としており、白石氏の要請はその目的からは外れていない。そればかりでなく、記者会は「屋上」使用を拒否する立場ですらなかったこともわかる。

 白石氏は「(文書には)『国会記者会加盟社以外についても衆議院が必要と認めるものは、使用できる』とも書いてある。普通に読めば、加盟社以外の報道目的にも使うことを前提としている。建物ができてから四三年、記者会以外は誰も利用しないまま既得権になってしまったのではないか」と言う。

 衆院は、白石氏が改めて出した使用申請を二四日に却下。理由は使用を認めた場合、管理事務について国会記者会からの協力を得ることが不可能だと、理屈を変えてきた。衆院が国会記者会の顔を立てて使用を認めないという癒着の構図そのものではないか。

(まさのあつこ・ジャーナリスト、8月31日号)

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