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「反省している」という原子力規制委候補者ら――遠のく原子力ムラからの脱却

2012年8月16日12:45PM

人選の根拠を語る原子力安全規制組織等改革準備室の担当者たち。(撮影/野中大樹)

 福島第一原発事故の「反省」を踏まえて今後の原発政策を舵取りする『原子力規制委員会』の委員候補に、「原子力ムラ」の中心人物らが挙がっている問題で、各界で反発が広がっている。

 自民党の河野太郎衆議院議員は七月二六日、東京都内で行なわれた講演で「田中俊一氏と更田豊志氏は原子力ムラの人。駄目だろう。原子力ムラとは一線を画してきた人を丁寧に探すべきだったのに、この体たらく」と、人事案を提示した野田佳彦政権を批判した。

 委員長候補の田中氏は、原子力委員会委員長代理を務めるなど原発推進の中心人物。原発事故後は、NPO法人「放射線安全フォーラム」副理事長として「除染をする中で、(住民には)ストレスを克服する力、知恵をつけていただきたい」などと発言している。 

 人選作業を担った細野豪志環境相は「原子力ムラそのものは一度徹底的になきものにする」と国会で述べていた。また政府に提出された国会事故調査委員会の報告書は、原発事故は長年の「虜の関係」が起こした「人災」だと指摘した。

 しかし今回の人事案は田中氏だけでなく、日本原子力研究開発機構の幹部を務めた更田氏の名前も挙がっているなど、「脱原子力ムラ」の姿勢は見られない。

 人選過程が不透明との声が多いため、超党派議員でつくる「原発ゼロの会」は二九日、内閣官房の原子力安全規制組織等改革準備室の担当者に人選の根拠をただした。

 担当者は候補者の人選の根拠を「専門性」や「緊急時対応能力」としたうえで、「候補者らには本物の反省がある」と強調した。

「みどりの風」の谷岡郁子参議院議員は「反省しているというが、その意を文書で示してほしい。これほど大事な人事案を検証する上での資料が不十分」と訴えた。

 政府は二六日、この人事案を衆参両院に提示。早ければ八月上旬にも本会議で採決される見通しだ。

(野中大樹・編集部、8月3日号)

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