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福島原発告訴団の思い(4) 片岡輝美さん

2012年5月31日5:31PM

〈思いを「告訴状」と「陳述書」に〉 会津若松市在住 片岡輝美さん(50歳)

 昨年3月15日、会津若松市から三重県鈴鹿市の義弟宅に、末息子や甥、姪を連れて一時避難しました。翌16日、会津若松市の教育委員会と、息子が卒業したばかりの中学校に電話を入れ、懇願したんです。

「お願いですから、屋内退避、または休校にしてください」

 しかし、返答は次のようなものでした。「片岡さんの気持ちはよく分かりますが、そのようにするだけの証拠がありません」

 この頃、教育委員会には、私と同じ気持ちの保護者から数多くの電話があったと、後に知りました。

 原発事故前の会津若松市の空間放射線量は毎時0.06マイクロシーベルト。しかし、3月15日の夜から16日の未明にかけては最大で毎時2.57マイクロシーベルトもの放射線が観測されていました。この事実が同市の市政だよりに掲載されたのは3カ月後の7月のこと。もはや「証拠がありません」とは言わせません。

 この告訴は、原発事故によって私の大切な日常が壊された悲しみ、悔しさから、一歩前に踏み出すためのものです。

「このくらいの生活ができるなら、告訴しなくても……」

 と、歩みを止めた時、それは原子力ムラに丸め込まれたことを意味するのだと、自分に言い聞かせています。

 この思いを「告訴状」と「陳述書」という言葉に変えていく作業を、原発から100キロメートルの会津の地で始めています。

(まとめ・明石昇二郎〈ルポライター〉、5月18日号)

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