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仲井眞県政の方針転換になるか――オスプレイ配備に怒る沖縄

2011年8月25日12:38PM

 開発過程で墜落事故が頻発し三〇人以上が死亡している垂直離着陸機MV22オスプレイ。沖縄配備について「米軍から報告を受けていない」と沖縄防衛局は否定し続けてきたが、六月六日、ついに配備の方針を認めた。それ以降、沖縄では抗議の声がやまない。

 仲井眞弘多知事は配備について「反対」を繰り返し明言し、県議会は七月一四日、与野党全会派一致で配備反対決議を採択した。

 そんな中、七月三一日に東村高江区公民館で「高江オスプレイパッド建設反対集会」が開催された。建設予定のヘリパッドはオスプレイ対応のものだと住民側は指摘し続けてきたが、今回の「正式伝達」を受け、これまでの「ヘリパッド」という名称を「オスプレイパッド」と呼び替え、改めて、建設反対を県民運動として取り組もうと呼びかけた。

 緊急の開催だったにもかかわらず、地元住民をはじめ全島から約二〇〇人が参加した。

 住民の会を代表して挨拶した伊佐真次さんは、「沖縄防衛局は(国の特別天然記念物・ノグチゲラの営巣期の終わる)七月から工事を再開すると公言していたが、一カ月間動けない状況。六月一五日、工事再開に向けて重機を搬入しようとしたが、緊急連絡で(住民)七〇人が集まり、村内にも入れさせなかった。私たちの力で工事を阻止していることを確認し、断念させるまで頑張ろう」と訴えた。

 工事をストップさせているのは住民・支援者による二四時間体制の監視座り込みと、全県・全国に広がった支援の取り組みの成果と言え、普天間基地の県外移設を明言しながらも高江ヘリパッドは容認してきた仲井眞県政が、オスプレイ配備を機に方針転換する可能性を示唆しており、今後、オスプレイパッド反対の県民世論が大きく盛り上がっていくだろう。

 国が高江住民を「通行妨害」で訴えたスラップ訴訟(司法を使った住民弾圧)も八月に山場を迎える。裁判勝利と建設阻止の実現に向けて目が離せない。

(浦島悦子・フリーライター、8月5日号)

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