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ハンセン病国賠訴訟判決から10年――沖縄で市民学会開催

2011年6月21日12:03AM

「いま、ぬけだそう! 手をつなぎ共に生きる社会へ」を掲げ、第七回ハンセン病市民学会が五月二〇~二三日、沖縄県名護市および宮古南静園で開催され、沖縄内外から一〇〇〇人余が参加した。

 今年は、らい予防法廃止一五周年・ハンセン病国家賠償請求訴訟勝訴一〇周年の節目の年に当たる。差別・偏見の元凶であり、苦難の歴史を強いた隔離政策=らい予防法は一九九六年に廃止され、人権回復を求めて国を提訴した裁判は原告が勝利した。しかし社会に深く染み込んだ差別意識を払拭するのは容易ではない。

 ハンセン病市民学会は、隔離政策の検証と、社会との交流や提言を通じてハンセン病問題の真の解決を目指すことを目的に発足。全国一三カ所のハンセン病療養所のいずれかを主会場に、年一回の総会と交流集会を行なってきた。療養所入所者の平均年齢は八二歳となっており、残された時間は限られている。

 二一日、名護市民会館で行なわれた交流集会で、沖縄愛楽園退所者で園のボランティアガイドを務めている平良仁雄さんは「らい予防法は廃止されたが、心の中ではまだ生きている。ほとんどの退所者は隠れてしか生きられない。私がカミングアウトできたのは、皆さんの温かい心に触れたから」と話し、全国ハンセン病療養所入所者協議会会長の神美知宏さんは「厚生労働省は(高齢化している)入所者がいなくなったら療養所を閉鎖しようと考えている。差別の連鎖を絶つことが究極の解決。問題が解決しないうちに閉鎖させてはならない」と訴えた。

 第二部では、ハンセン病、薬害エイズ、精神障がい、身体障がいなどそれぞれの当事者たちが、差別と偏見を超え、「共に生きる社会」へ向けて語り合った。

(浦島悦子・フリーライター、6月3日号)

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