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「暴力団排除」の名目で続く天下り――警察のパチンコ業界介入

 防衛省が対テロならば、警察は暴力団排除(暴排)が、最大の美名だろう。三月四日号の本欄では、東京都のパチンコ業界団体に警察OBの元上野警察署長が専務理事として天下り、経営者面で業界に口出ししている実態を暴露した。

 その都内のパチンコ業界では六月一七日と二〇日、景品問屋の協同組合である東京商業流通協同組合が組合員を相手に研修会を開催する。同組合の専務理事を務める若杉秀康氏は、高尾警察署長を務めた元公安幹部だという。研修会の案内状によると講師は警察関係者二人で、今の景品システムに「関与」してきたという元警視庁生活安全部長の石田唱司氏と、警視庁池袋警察署組織犯罪対策課課長。

 換金景品となっている金地金商品に警察が全面協力したということがパチンコ業界経営者への説得材料になっているが、この商品は固定相場のため金の急騰に対応できず、その上、偽商品も出回るなど欠陥が指摘されている。偽商品はもちろん暴力団を含むプロの犯罪集団の犯行だと推測するのが自然だが、今さらこの商品を問題視すれば警察の責任も問われる。結局、前出研修会の目的も警察行政の正当化とも考えられる。

 一方、固定相場と変動相場の金商品の優劣について警視庁は「当庁として、一概に判断することはできません」と回答。OBの再就職については「警察行政と関係のある団体・業界が、退職警察職員を採用しているケースがありますが、これは職員の在職中に培った経験と知識が当該団体等の健全な運営に貢献できるものとこれら団体等が判断し、就職を請われたものと承知しています。なお、警察OBがいる企業ということで警察行政が影響を受けることはありません」という。警察OBと今の警視庁には溝があるようだ。

(平井康嗣・編集部、5月27日号)