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65年後の沖縄「慰霊の日」 菅首相「お詫びとお礼」に「帰れ!」と怒号飛ぶ

2010年7月8日12:26PM

 沖縄「慰霊の日」の六月二三日、糸満市摩文仁の平和祈念公園で開催された沖縄全戦没者追悼式(沖縄県及び同県議会主催)に出席した菅直人首相は、会場入口で「怒」の文字と抗議の声に迎えられた。
 夥しい血を吸ったかつての激戦地に、戦後六五年たってもなお癒えぬ傷を抱いて参列した五五〇〇人の人々の前で、首相は「沖縄の負担」への「お詫びとお礼」を述べた。
 鳩山由紀夫前首相から米軍普天間飛行場を名護市辺野古周辺に移設するとした日米合意を継承した菅首相の「お礼」は傷口に塩を塗るものでしかなく、会場からは「帰れ!」の怒号が飛んだ。
 主催者として式辞を述べた高嶺善伸県議会議長は、過去の戦争だけでなく現在も過重な基地負担に苦しむ沖縄の「普天間基地ひとつさえ返還できない状況」はとうてい納得できないと批判。仲宗根義尚県遺族連合会長も辺野古移設反対を訴えた。
 普天間高校三年生の名嘉司央理さんは自作の詩「変えてゆく」を朗読し、「当たり前に基地があって 当たり前にヘリが飛んでいて 当たり前に爆弾実験が行なわれている」日常を「変えてゆこう」と呼びかけた。
 式典後、菅首相は仲井眞弘多沖縄県知事と会談し、日米合意を進めていくスタートにしたいと語ったが、知事は「困難度はいっそう高まっている」と返した。
 米軍を受け入れている沖縄住民に感謝する決議案が同日、米国下院に提出されたとの報道もあり、「慰霊の日」における日米双方からの「感謝」は、死者を冒涜し、未来永劫の基地負担を強いるものだと県民の怒りをかき立てている。

(浦島悦子・フリーライター)

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