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金曜アンテナ

金曜アンテナ(2009/10/16)

民主も公明も 閣僚も
水面下で「CHANGE」中

 
 七日、議員会館にある民主党議員の各事務所に鳩山由紀夫首相の「アメリカのお土産」が配られた。包み紙にバラク・オバマ米国大統領の顔写真がプリントされた「CHANGEチョコレート」だった。
「きっと幸夫人のアイデアで、ほんのシャレのつもりだろう」(民主党議員秘書)
 と見るのが一般的だが、そうも楽観してはいられない。現在の永田町では、水面下でさまざまな「変化」が進んでいるのだ。まずは自民党に道連れにされ、前回の衆院選で大敗した公明党だ。
 代表の太田昭宏氏と幹事長の北側一雄氏ら要職にあった者がおしなべて落選したために、山口那津男氏が新代表に就任。「新体制」を敷きつつあり、八日に開かれた中央幹事会では、二五日に予定されている静岡選挙区と神奈川選挙区の参院補選で自民党公認候補の推薦を見送った。
「与党なら『連立』というのはあるが、野党になった限りは『連立』はありえない。だから自民党公認候補を推薦する必然性はない」
 というのがその理由だ。


冬柴氏が復権か
分裂ぶくみの公明党



 一見して公明党が自民党を切り捨てているように見える状態だが、事実はそう単純ではない。
 もともと小選挙区で自前の候補を立てていなかった静岡県はともかく、公明党は神奈川県では六区で上田勇氏を擁していたため自民党との関係が緊密だった。
 しかも二年前の参院選では、民主党が二名の公認候補を擁立したために公明党の松あきら氏が惨敗したが、自民党の小林温氏が選挙違反で辞職してくれたために松氏がかろうじて繰り上げ当選を果たしたという経緯がある。
「一名しか当選しない補選になった場合、公明党は到底勝てる見込みがなかった。だから自民党が(繰上げ当選の有効期間である)三カ月以内に小林を辞職させ、松に議席を譲ってくれたことは非常に有難かった」(公明党関係者)
 よって神奈川県本部は党本部に「党本部推薦」を求めたが、独自路線を貫こうとする山口執行部はこれに反対。その背景に太田氏ら前執行部の復権をかけた蠢きとの攻防戦がある。
 本誌で以前にも述べた通り、北側氏は引退予定の山下栄一氏の跡を継いで次期参院選で大阪選挙区から出馬することがほぼ決定しており、太田氏も比例区からの出馬を狙っているという。
 それだけではとどまらず、元幹事長の冬柴鐵三氏まで永田町に復権させるという情報がある。
「一部の支持者が冬柴を次期参院選で比例区から出馬させることに前向きになっている。冬柴なら元国土交通大臣として民主党が中止しそうな土建関係など公共事業を進めてくれるだろうという期待があるからだ」(公明党関係者)
 現在冬柴氏は七三歳で、すでに公明党の定年(在職中に六六歳を超えない)を上回っている。小選挙区で勝ち続けていた間はこれを無視しても良かったが、落選したら事情は違う。しかしこうした声が出てくる背景に、参院議員である山口氏が党内を完全に把握していない現実がある。
「実際、党内は分裂ぶくみ。今後の路線は決まっていない」(公明党関係者)
 というのが本音だろう。かつては「一枚岩」と言われた公明党だが、実態は変わりつつある。


民主党役員人事
党内は小沢色に



 民主党内の勢力図も大きく変わった。それが一目でわかるのは七日にようやく小沢氏が発表した党役員メンバー表だ。
 幹事長職務代行に輿石東氏を据えるなど九名の役員会のメンバーのうち、総務委員長の奥村展三氏と組織委員長兼企業団体委員長の細野豪志氏、留任した国会対策委員長の山岡賢次氏の三名以外は参院議員で占めていることが特徴だ。
 中でも注目すべきは細野氏の起用で、
「小沢への擦り寄りが激しく、入閣の話があっても断ったらしい」(民主党関係者)
 との話も聞く。
 また副幹事長のメンバーにしても、前述の細野氏が兼任する他、
「落選時はもちろん、当選した今でも小沢にぴったりと寄り添っており、議員というよりまるでボディガード」(民主党関係者)
 と囁かれる小沢氏の元秘書の樋高剛氏や、
「多数いる小沢ガールズの中でも、小沢の一番のお気に入り」(民主党関係者)
 との評判が高い青木愛氏らの名前がずらりと並んでいる。
 もっとも青木氏の場合、小沢氏の命令により参院議員を辞して前回の衆院選に出馬し、公明党代表の太田氏を負かした「功績」が評価されてのことのようだ。
 その他、自由党時代からずっと小沢氏に付き従ってきた広野ただし氏や亡父の時代から小沢側近だった佐藤公治氏も副幹事長に就任し、鳩山氏らを政府に押し出した後、党内はすっかり小沢色に染められた次第だ。
 一方、これから「CHANGE」があるかもしれないのは、八日に金融機関の貸し渋りを厳しくチェックするモラトリアム法案を発表した金融庁だろうか。
 本法案を提案したのは担当大臣の亀井静香氏だが、その亀井氏に最近“奇行”が目立っているという。
「七日に都内で亀井の兄である郁夫の講演会があったが、ここに亀井が乱入して挨拶した。当初は『一分だけ話す』と言っていたのに、四〇分間も喋りっぱなしだった」(講演会出席者)
 実際、自民党時代から武闘派として知られ、入閣以来
「金融担当相は手放さない」
 と公言している亀井だが、そのストレスは相当のものらしい。
 フリーランスの記者に会見を開放したことで記者クラブ所属の記者からやっかまれた他、公表まで部外秘厳守だったモラトリアム法案の骨子が事前にマスコミに漏れるなどトラブルが相次いでいる。
 しかも頼りにすべき副大臣と政務官は、元日銀マンの大塚耕平氏と元財務省キャリア官僚の田村謙治氏で、
「いずれも亀井が失脚するのを虎視眈々と狙っている」(同)とも言われている。
 さて一二日、小沢氏は山梨県で講演し、社民党と国民新党との連立について
「協力関係は今後も維持していきたい」
 と述べたというが、「CHANGE」を信条とする民主党のことだから、その言葉もいつ変わるかわからないといえまいか。
天城慶・ジャーナリスト


新型インフルエンザ
ワクチン接種の危険性


 医療現場で感染症対策に従事してきた二人の医師が一〇日、東京都内で開かれたワールド・ブロガー協会の第三回取材会に出席。六〇人のブロガー・市民を前に、政府による新型インフルエンザのワクチン接種策を批判した。
 招かれたのは、元国立公衆衛生院疫学部感染症室長で『インフルエンザワクチンは打たないで!』の著書もある母里啓子氏と大阪赤十字病院小児科の山本英彦氏。ワクチン接種を九日後に控え、その有効性と安全性に疑問を投げ掛けた。
 山本医師はオーストラリアやメキシコなどの調査結果を見せながら、今回の新型インフルエンザの規模が小さいことや、致死率は大人の方が高いことを指摘した。
 季節性インフルエンザでも毎年四〇〇から一〇〇〇人亡くなっていることを挙げ、「新型は基本的に恐れる必要はない。怖いのはデマ宣伝と、迎合する専門家。冷静に科学的な対応をすることが重要」との見解を示した。
 母里医師は一九七〇年代にワクチン接種地域と非接種地域の感染状況を比較した「前橋レポート」の調査にかかわり、ワクチンの無効性と副作用の危険性を明らかにした。これを受け一九九四年に小中学校での義務接種が終わり、子どもの脳炎や脳症、高齢者の肺炎や合併症が宣伝されるようになったと説明した。
 その上で母里氏は、「世界のタミフルの七〇%は日本人が買わされてきた。インフルエンザはドル箱。海外大手が日本の市場を狙っている。この騒動に乗せられないよう、国民全体が考え直してほしい」と訴えた。
高橋清隆・ジャーナリスト

ストリートビュー拡大
で困惑する関係自治体


 八日、グーグルはストリートビューの対象地域を拡大した。追加されたのは旭川市、愛知、三重、岐阜、長崎、沖縄県など。プライバシー侵害を指摘する声が高まるなか、家のなかをのぞき込むようにならないようカメラの高さを下げて再撮影するなどの改善策をグーグルは発表した。撮影前や公開前の自治体への情報提供、削除手続きやサービス周知の充実などを総務省もグーグルに要請。満を持しての公開のはずが、ぼかし処理や事前通知の不徹底などは相変わらず。再撮影画像もなく、関係者には困惑が広がっている。
「グーグルには撮影してほしくないとの県民からの相談もあったのに。グーグルは説明にも来ない」と不満をもらすのは三重県の担当者だ。「いまになって謝罪されても」と困惑顔なのは東京都。本誌二月一三日号で既報通り、今年二月に情報公開・個人情報保護審議会を開き、グーグル社への公開ヒアリングを実施。その様子はテレビや新聞を通じて全国へ報道された。なかでも焦点となったのは撮影した画像の元データを保有しているか否か。委員からの追及に対し「保有はしていない」と明言したが、後に「発言者の認識不足であり保有はしている」と撤回。日本法人の幹部が都へ謝罪に訪れた。六日に同法人の訪問を受けた名古屋市の担当者も「カメラの高さは今は二メートル四〇センチだが、一年以内に二メートルに下げて再撮影したものに差し替えると聞いた。プライバシーへの配慮もする。人権侵害に対する申請窓口も用意するという。一生懸命なのは分かるが二日前にいわれても対応できない」と嘆いていた。
瀬下美和・ジャーナリスト

玄海原発プルサーマル
不合格燃料使用の可能性
保安院「否定できない」


 佐賀県玄海原発のプルサーマル計画は、九州電力がMOX燃料の装荷を三日に行なうことを公表した。しかし佐賀県議会が強く反発し、装荷日程は白紙となった。この背景には関西電力の自主検査におけるMOX燃料大量不合格問題が横たわる。
 この問題で七日、近藤正道参院議員(社民党)による原子力安全・保安院ヒアリングが議員会館で開かれ、佐賀県から駆けつけた七名を含め約四〇名が参加した。その場で原子力発電検査課の石垣宏毅統括安全審査官は、関電が自主検査で不合格とした燃料と同レベルのものが玄海原発用に使用されている可能性について「否定できない」と述べた。
 関電の燃料はフランスのメロックス社で製造されているが、自主検査で約四分の一もの燃料ペレットが合格基準を逸脱した。関電はメロックス社が詳細データを公表しないことから、これらすべてを不合格とし、不使用とすることを決めた。九電の燃料も同じ工場の同じラインで製造された。
 保安院は九電の自主検査の結果について、すべて合格したと九電から聞いていたと述べた。しかし、関電と九電で合格基準に差異がある可能性や、基準を外れても合格の措置をとった可能性について何も確認しておらず、検査データについては入手の努力すらしていなかった。
 佐賀県議会は九電に情報開示を迫っているが、ただ合格したというだけでは疑義は払拭されないことは明らかだ。ここへ来て自民党会派が、燃料装荷を先行させる動きをみせているが、それでは県民の命とくらしを守ることはできまい。詳細データが公開されない限りはMOX燃料の装荷を行なうべきではない。
阪上武・福島老朽原発を考える会代表

“子どもの貧困”
増える授業料減免申請


 埼玉県の定時制高校では授業料減免申請が一〇%を超えるようになってきた。一四年前の一九九五年の統計では三・九%だったので、三倍ほどになっている。
 三日に埼玉県さいたま市で反貧困ネットワーク埼玉が開いた「子どもの貧困シンポジウム」で、さいたま教育文化研究所事務局長の白鳥勲氏がこう指摘した。この背景には九九年の派遣法「改正」で労働の質が一気に低下し、定時制高校生もその保護者も非正規労働者になって不安定な生活に陥ったことがある。
 白鳥氏は三一年間、いわゆる困難校に勤務してきた経験でも授業料の滞納という現象はここ数年出始めたものだと振り返る。定時制の授業料は二七〇〇円だが、教科書代・修学旅行の積立金・通学費などが家計に占める比重が高くなっていて、減免されてもなおかつ定められた金額が払えないからだ。埼玉県東部にある定時制高校では入学時に二一〇人いた生徒が卒業時には一二〇人になっていたが、こうした例は珍しくないようだ。
「この最大の原因は抜け出せない『貧困』であり、この状況が続けば未来に向けた子どもたちの潜在能力さえ奪うことになる」と訴えた。
糟谷廣一郎・本誌総合企画室

『心のノート』は不要
「構想日本」会議で多数


 鳩山内閣のブレーンといわれる政策シンクタンク「構想日本」(代表・加藤秀樹氏)が、昨年八月四日に自民党無駄遣い撲滅PT(河野太郎座長)に協力して実施した「事業仕分け」で、文科省が毎年、三億~七億円強の予算を計上している道徳の『心のノート』(全小中学生に配布)を「不要」とする意見が多数を占めていたことが、「構想日本」関係者への取材で明らかになった。
 昨年の会議の記録等によると、一六名の「評定者」の内、「道徳は教科にすべき。検定教科書と位置づけ、使用義務を付すべき」など、「国で継続」を主張するのは二名だけ。「道徳は人と人との間で育まれるもの。『心のノート』を配布するよりも、部活動を充実させた方が心を育むことになるのではないか。道徳について、印刷物で教えれば身に付くというのは勘違い」など、「不要」が七名、「今のままなら不要」が五名、その他が二名だった。
 ただ、「今のままなら不要」という「評定者」の中には、「道徳教育推進はすでに六年が経過し一五億円以上投入しているが、効果面の検証をしておらず、公費の意識が欠落している」という意見の者もおり、文科省が二〇〇三年に「今後の取組の参考とするため」と称し、『心のノート』の活用状況調査を強行した事態を再来させぬよう、内容面の批判が必要との声もある。
永野厚男・教育ライター

長井健司さん三回忌
戦場報道を考えるシンポ


「伝えなければいけないものが、そこにあるから――」
 二〇〇七年九月、ミャンマー(ビルマ)の民主化デモを取材中、軍兵士に狙撃され亡くなったジャーナリスト・長井健司さんの口癖だ。長井さんの三回忌を機に、報道の使命と社会的責務を考えるシンポジウム「長井健司記者が遺したもの」が九月三〇日、東京都新宿区の早稲田大学大隈講堂で開かれた。
 シンポの冒頭、長井さんがこれまで取材してきた世界各地の紛争現場の映像とともに、長井さんの死をきっかけに生まれた歌「涙~世界のどこかで瞬間(いま)」が披露される。
 続く講演では、ジャーナリスト・鳥越俊太郎氏、キャスターの田丸美寿々氏ら、長井さんと仕事上の縁があった人々が登壇。既成概念や視聴率競争にとらわれ、現場取材が疎かになって迷走しているテレビ報道の現状に対し、長井さんが不満を抱いていたエピソードなどが紹介された。
 戦場など危険な地域の取材がフリーランス記者に偏重している問題も議論された。新聞社やテレビ局の「社員記者」は、現場から遠く離れた「東京本社の指示」により現場取材を差し控える傾向があることや、一度でも被弾した記者は最前線から撤退させられる実態なども報告。社員記者は「休暇を取って戦場の取材に出かけている」のが現実なのだという。
危険だからといって現場取材を躊躇していると、日本の国全体が危険な方向に向かいかねない――。そんなことを考えさせられたシンポだった。
明石昇二郎・ルポライター

ルミネからの追い出し
ひとまず阻止
「ベルク」が祝杯


 JR東日本の駅ビル「ルミネ」から、一方的に今年三月末までの退去を通告されていた、新宿駅の名物カフェ「ベルク」。
 一〇日、この期限を超えたことをひとまず祝おうと、市民団体「JRウォッチ」(佐高信代表)とベルクのファンクラブ「ラブベルク」が「ベルク 祝う会」を開催。同店のファン、常連が約一五〇人集まり、名物のビールやワインで祝杯を挙げた。
 営業二〇年にして初めて新宿駅を出ることで、ファン同士の新たな交流も花開いたこの日。ベルク副店長の迫川尚子さんからは、「ルミネとのことがあってから余計に店をやるのが楽しくなった」と、ファンからの暖かいサポートに対して、感謝の言葉が聞かれた。
 一方で店長の井野朋也さんは、「(声を上げた)ベルクは出て行かなくて済んでいるが、ルミネはもちろん、他のJR駅ビルでも似たような状況(追い出し)に陥っているテナントがある。(契約書き換えを拒んだベルクと異なり)契約書に守秘義務を書き加えられた結果、表立って闘えず困っている」と、JR系駅ビルの横暴に苦しむ、他店の事情も語ってくれた。
 なお、ルミネ側が正式に撤回したわけではないことから、ベルクの営業継続を求める署名活動はこのまま続けられるが、九月末現在、約一万五〇〇〇人分の署名が集まっているという。
古川琢也・ルポライター


コラム



消費者庁の設置で
食の安全は
守られますか?
消費者団体会長に聞く



花王の「エコナ」の販売・出荷停止問題に関し当初、政府の動きは鈍いように思われましたが、消費者庁が「食品SOS対応プロジェクト」を立ち上げ、期限を決めて対応することを表明したことは評価します。重大な不安材料がありながら調査結果が出るまで法的に何もできず、ただ、見守る、というだけでは消費者庁ができた意味がないですから。結局、花王は8日に「エコナ」の特定保健用食品(トクホ)の表示許可失効届けを提出しましたが、今後も「問題に迅速に対応する省庁」として消費者に頼りにされる組織として発展してほしいと思います。福島みずほ消費者担当相は早くから消費者庁設置の必要性、役割について理解されていたと思います。あとは実行力。存在感を示してほしいです。民主党がマニフェストで掲げていた「食品トレーサビリティーシステム」の確立は、重要だと考えます。安全な食品を提供することは、事業者の社会的責任であり、事件や事故の防止や原因究明に必要。ただし、零細事業者に対応できる体制作り、指導や支援が必要です。また、食の安全の確保については、厚労省、農水省、食品安全委員会、そして消費者庁とそれぞれの役割の整理と連携強化が急務。まだまだ協議やシステム作りが必要だと思います。ゆくゆくは法律の一本化や組織の改編も考えられますが、まずは新しく出来た消費者庁がどのように機能していくかに注目したいと思います。(談)

主婦連合会会長
山根 香織


ジェンダー



【国連】UNDPがGEM指数を発表 10月5日
 国連開発計画(UNDP)は5日、2009年版『人間開発報告書』を発表。国民生活の豊かさを測る「人間開発指数(HDI)」で日本は182カ国中10位(08年は8位)だった(1位ノルウェー、2位オーストラリア、3位アイスランド)。女性の政治・経済分野への進出状況を測る「ジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)」は109カ国中57位(08年は58位)だった(1位スウェーデン、2位ノルウェー、3位フィンランド)。日本同様HDIが高位でGEMが50位以下の国は、韓国(HDI26位、GEM61位)、カタール(同33位、88位)、マルタ(同37位、74位)の3カ国。


【地方自治】「とちぎ男女共同参画財団」存続問題 10月8日
 栃木県議会県出資法人あり方検討会(板橋一好会長)で8日、会派ごとの骨子案が出そろった。32法人を「廃止」「統合」「自立」「存続」の4区分で検討しているが、そのうち「とちぎ男女共同参画財団」について、公明、民主が存続を主張、無所属はとちぎ青少年こども財団との統合を、自民は廃止とした。自民は、男女共同参画センターの業務は県直営で行なうとしている。
 須藤揮一郎副知事は「よく検討した上で、スピード感をもって対応したい」と述べた。検討会は次回11月に答申骨子をまとめる予定(MSN産経10/9)。


【裁判員裁判】岐阜地裁で被害女性を責める質問 10月8日
 交際相手の女性をナイフで切りつけて重傷を負わせたとして、被告を殺人未遂罪で審理していた岐阜地裁での裁判員裁判の2日目、裁判員から被害女性への質問で、DV被害を受けていた女性に対し、「なぜ逃げなかったのか」など、被害者に責任を負わせるような質問が行なわれた。
 被害女性への証人尋問は、10月7日、被告と傍聴席との間についたてを置いて行なわれた。6人中5人の裁判員が質問したが、男性裁判員が、「以前から暴力をふるわれていたということだが、なぜすぐ警察に伝えなかったのか」と質問した。被害者は、「電話をかけようとしたら取り上げられた」と答えたが、宮本聡裁判長は「被告がいない時に(電話を)かければよかったのでは」と疑問視した(『毎日新聞』岐阜版10/8)。「親しい友人に相談した」という女性に、裁判員は「相談しただけですか」とも問うた(『朝日新聞』岐阜版)。
 また、被害女性は、マスクを外して傷を見せるよう求められた他、検察官が被害者の氏名を2度口にし、裁判長から強く叱責される場面もあった。懲役12年の求刑に対し、判決は懲役8年6月だった。

協力/mネット・民法改正情報ネットワーク、現田正義


国際短信



米国
オバマに「平和賞」?
ふざけるな、ノーベル賞


 またあのキッシンジャーやペギンらに続いて、戦争犯罪人に「ノーベル平和賞」が与えられた。以下は、米レーガン政権の財務次官補だったポール・クレイグ・ロバーツ氏が「戦争屋が平和賞だと」と題し、インターネットサイトINFORMATION CLEARING HOUSEに発表した怒りの論文の部分訳である。

 ノーベル賞委員会は、2009年の平和賞を、オバマ大統領に与えると決定した。パキスタンで新たな戦争を始め、アフガニスタンで戦争をエスカレートさせ、米国政府の要求通りに核拡散防止条約の加盟国としての権利を放棄しなければ攻撃すると、イランを脅迫し続けている男にである。
 同委員会の委員長であるトルビョルン・ヤーグランによれば、「オバマのように世界の関心を引き、より良き未来の希望を与えたような人物は極めて稀だ」という。委員会がまくしたてるには、「オバマは国際政治の新たな流れを生み出した」のだと。
 オバマが就任するやいなや、パキスタンで彼が始めた戦争で200万人が難民となり、数え切れない人々が殺された事実はどうなのだ。オバマが言う「必要な戦争」が無期限に進むにつれ、民間人の死者が増え続けるアフガニスタンについて語ったらどうなのだ。
 ブッシュの政策は、オバマになっても変わってはいない。イラクは占領されたままだ。拷問がまかり通るグアンタナモ収容所はまだ機能している。CIAによる強制拉致や暗殺はまだ起きている。裁判所の令状なしの国民に対するスパイ行為は、定着してしまった。市民の権利は「対テロ戦争」という名目で侵害され続けている。
 明らかにノーベル賞委員会は、妄想に駆り立てられているのだ。オバマが黒人だからといって、有色人種に対する西側のヘゲモニーを終わらせようとしているかの妄想を。
 オバマはブッシュ前政権がやらかした数々の犯罪行為について何も考慮しようとせず、ガザにおける無防備の市民に対するイスラエルの非人道的軍事攻撃による戦争犯罪を調査した国連の報告書を破棄しようとする米・イスラエルの計画に従うよう、パレスチナ自治政府を買収し、脅している。
 ウソつき米国政府は、イランは米国諜報機関が「核の秘密工場」を発見したからこそ、その存在を国際原子力機関に申告したのだというオバマの宣伝をばらまいている。この悪質な宣伝は、イランが核不拡散条約の保障措置を遵守しているという事実を歪め、対イラン攻撃の気運を維持するためのものだ。
 ノーベル賞委員会は、あらゆる希望を、単なる肌の色だけに託してしまったのだ。
編集部


今週の裁判予定



協力/NPJ


10月19日(月)
布留川生保セールス頸腕裁判
15:00~ 東京地裁 631号法廷 ※報告集会あり
事件内容:日本生命での長時間セールス業務による頸肩腕障害と診断された原告が労災申請をしたが不支給処分を受けた。その処分の取消しを求めた訴訟期日内容:原告から、追加の主張立証
神田駅超高架化差止訴訟
10:00~ 東京地裁 103号法廷
事件内容:神田駅を中心とした1.3kmにわたる高さ約30mの二重高架建築工事の差止めを求めた訴訟
期日内容:原告側主張


10月22日(木)
保育園民営化住民訴訟(練馬)
13:15~ 東京高裁 808号法廷 ※報告集会あり事件内容:練馬区立保育園の民間委託が無効であることなどの確認を区長に対し求めた訴訟の控訴審
期日内容:判決


詳細はhttp://www.news-pj.net/npj/npj-cal.html

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殺すな、殺されないために!
6月21日、戦争立法に反対する学生デモ(京都市)スピーチ集

著者:SEALDs KANSAI シールズ関西:Students Emergency Action for Liberal Democracy – s KANSAI =自由と民主主義のための関西学生緊急行動

殺すな、殺されないために!

【内容紹介】 SEALDs KANSAI(シールズ関西)が 6月21日に京都市内で行なった 「戦争立法」に反対する...


お金のギモン! 何で私に聞くんですか?

著者:斉藤賢爾

お金のギモン! 何で私に聞くんですか?

著者の斉藤賢爾さんはビットコインに代表されるデジタル通貨の専門家。 ですが、本書はビットコインの解説本ではありません。...


貧困なる精神26集
「戦争」か侵略か

著者:本多勝一

貧困なる精神26集

朝日新聞入社以来約六〇年、ジャーナリズムの第一線で書き続ける本多勝一。これまで数多くのルポを記してきたが、ジャーナリスト...


反知性主義とファシズム

著者:佐藤優・斎藤環

反知性主義とファシズム

知の怪物と気鋭の精神科医がカルチャー(AKB、村上春樹、宮崎駿)から 反知性主義がはびこる日本社会を読み解く。振り幅の...