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金曜アンテナ

金曜アンテナ(2008/12/19)

「すき家」残業代未払い事件
仙台労基署がゼンショーを送検


 仙台労働基準監督署は一二月一〇日、大手牛丼チェーン「すき家」の残業代未払い事件について労働基準法違反で書類送検をおこなった。
 送検されたのは、「すき家」を経営する株式会社ゼンショーと人事担当幹部。小川賢太郎社長は書類送検されなかったが、ゼンショーの労働基準法すら守っていない事実が労働基準監督署によって明確に認められたことになる。首都圏青年ユニオンと顧問弁護団は「ただちに起訴すべきである」との声明を出した。
「すき家」の残業代不払い事件は、二〇〇六年に東京・渋谷で発生したアルバイトの解雇事件を契機にしている。解雇されたアルバイト従業員六人が首都圏青年ユニオンに加入して団体交渉を申し入れ、交渉の結果、解雇撤回と全員の復職を勝ち取った。
 その際、「すき家」においては時間外賃金が労働基準法どおりに支払われていないことが判明し、六人については過去二年分にさかのぼって支払われた。その後、首都圏青年ユニオンの活動によって、株式会社ゼンショーは二〇〇六年一一月勤務分から「すき家」で働く全アルバイト従業員(登録数一万人以上)に対して法定どおりの残業代支払いを始めた。
 この成果は全国の「すき家」で働くアルバイト従業員の生活改善にもなり、大きな影響を与えた。全国からユニオンへの相談・加入も相次いだ。首都圏青年ユニオンはまた、法的に残業代の請求根拠のある過去二年分について、他のアルバイト従業員にも支払うよう請求を開始したが、ゼンショーは団体交渉を拒否し、過去二年分の残業代も支払っていない。
 そうしたなか、すき家仙台泉店で働くアルバイト従業員のほぼ全員が首都圏青年ユニオンに加入して声を上げることとなった。首都圏青年ユニオンは、東京都労働委員会(都労委)に不当労働行為申し立てをし、仙台の組合員三人が仙台労働基準監督署に労働基準法違反で申告をおこなった。
 ところが、ゼンショーは都労委の場において「アルバイト従業員は業務委託の一種」「アルバイト店長は管理監督者なので時間外賃金は発生しない」などとする噴飯ものの主張をしたため、仙台の組合員三人は二〇〇八年四月八日に仙台労働基準監督署にゼンショーと同社の小川賢太郎社長を刑事告訴するに至ったのである。
「すき家」は米国産牛肉を使っていないとの理由で好感を持っている人もいるかもしれないが、実際には労働基準法すら守らずワーキング・プアを食い物にする悪辣な企業だ。
 非正規労働者の多くは、労働基準法すら守られない労働環境の下で働かされている。そして、それが守られないことが当たり前と思わせられてきたことによって、すべてをあきらめてしまってきた。法律を守らせる闘いをユニオン運動が徹底して進めながら、こうした非正規労働者を励ましていく必要がある。
「すき家」をめぐる闘いは、労働基準法以下の労働環境で働く非正規労働者を勇気付ける闘いでもある。
河添誠・首都圏青年ユニオン書記長

「ココロ裁判」逆転敗訴
福岡高裁「内心の自由」認めず


 卒業式などでの「君が代」斉唱時に起立しなかったために処分されてきた北九州市立学校の教職員ら一八人が同市教育委員会らを被告に、処分は違憲だとしてその取り消しなどを求めた裁判(ココロ裁判)の控訴審判決が一五日午後、福岡高裁であった。丸山昌一裁判長は市教委が不起立の教職員に行なった懲戒処分をすべて「相当」と判断し、一審福岡地裁の減給処分を認めなかった判決を取り消した。また原告らのその他の請求もことごとく棄却した。
 一審判決では、不起立の教職員に対する市教委の懲戒処分のうち、三人の教職員についての四件の減給処分(一カ月及び三カ月)は、同市教委の裁量権を超え、濫用したと判断し、処分の取り消しを命じた。「君が代」強制に伴う処分が、司法によって取り消された例がなかっただけに、一審判決は強制に苦しんでいた現場の教職員にかすかな希望を与えた。
 しかし高裁判決は「不起立行為」は「信用失墜行為」であり、四件の減給処分については「社会観念上著しく妥当性を欠くとまではいい難く」裁量権の逸脱、濫用ではないと判断。控訴審判決は、市教委の主張どおりで、「君が代」強制が個々の教職員や子どもたちの思想・良心の自由に深く関わる問題であるという認識はまったくなかった。
 ココロ裁判は学校現場に内心の自由を求め、「君が代」強制を憲法に問う裁判として一九九六年に現場の教職員が起こした。国旗国歌法が制定される前から、北九州市教委の「心を込めて歌うよう」などという「四点指導」によって「君が代」強制に苦しんできた教職員らが初めて憲法の視点から問うた画期的な訴訟で、弁護士なしで原告らが手作りで一二年間続けてきた。 上告によって司法の場では最終段階に入るが、問われているのは教育委員会だけではなく、司法も同じである。
田中伸尚・ノンフィクションライター

自衛隊の「選挙活動」
国会質問で明らかに


 政治的中立を厳しく求められる自衛隊が、去年の参院選で元イラク派遣隊長の佐藤正久議員(自民)の活動に関与していた事実の一端が、国会で明らかになった。一〇日の衆院決算行政監視委員会で民主党の平岡秀夫議員が、浜田靖一防衛大臣に二点を質した。
(1)田母神俊雄空幕長をはじめ自衛隊の現職幹部が佐藤正久氏に政治献金しているが、問題はないのか。
(2)立候補を表明していた佐藤氏が、自衛隊関連施設など約二〇〇カ所で講話していた事実をどう把握しているか。
 浜田大臣は、「政治献金は個人献金なので省としては承知していない。自衛隊法第六一条一項で政治目的のための活動は制限されている。寄附行為によって何らかの利益を得ようとすれば政治目的にあたるが(献金しただけでは)政治的行為に該当しない」との趣旨を述べた。
 平岡氏はこの点について「寄附をした目的・理由を確かめなければ政治的行為に該当するか否か判断できない。ぜひ調査してほしい」と重ねて浜田大臣と決算行政監視委員長に確認した。
 また、浜田大臣は、八戸駐屯地での講話など具体例をあげ、選挙前に佐藤候補が自衛隊施設内で活動していた事実を当局として公式に認めた。講和のための手続きはなく、現場制服組の独自判断であることもわかった。さらに禁止対象である「特定の候補者の支援」にもあたらないとした。
 平岡議員は、「自民党比例区の支部長になり立候補することが分かっていた人物を自衛隊内施設で講話させることは問題だ。他に(半年間で)二〇〇回もの講話を許可された候補予定者がいるか調査してほしい」と大臣に要請した。
林克明・ジャーナリスト

性犯罪被害者の保護を
訴えた豪女性、敗訴


 二〇〇二年に横須賀基地所属米兵に性暴力被害を受けたオーストラリア人女性のジェーンさん(仮名)が、レイプ被害後に駆け込んだ横須賀警察署で診察も受けられないまま一二時間も拘束されるなど不当な扱いを受けたとして神奈川県を相手に起こした国家賠償請求訴訟の控訴審判決が一〇日、東京高裁であり、南敏文裁判長は「警察官らの行為が違法であったと認めることはできない」として原告の訴えを棄却した。
 判決では、病院に行った時間や、捜査のため拘束された時間などを訂正し、原判決の事実誤認を修正。しかし、最も大事な点ともいうべき性犯罪被害者の保護に関する職務義務については否定した。
「被害者の保護は警察の義務ではない」という立場の県側は「犯罪捜査として事情聴取をした。保護のための聴取ではない」と主張。これに対し原告代理人の中野麻美弁護士は「被害者を守ることも警察・司法関係者の大切な責務であるということは確立している。それに配慮できないということは、それ自体が不法行為。損害賠償請求の対象になる」と主張していた。
 高裁の判断が注目されていたが、「犯罪被害者の中には(略)応急の救護を要し、保護されるべき対象者に該当することがあるのは事実であるが、(略)被害者であれば一般的に同対象者となるものではない。性犯罪被害者についてもこの点に変わりはなく(略)状況如何によるべき」という非情な結論だった。
 ジェーンさんは「負けたのは私ではなく警察だと思う。強い者が弱い者に勝ったというのは勝ったと言えない。正義がわかるまで頑張っていきたい」と述べ、「二四時間体制の性被害救済センターが一つもない」と被害者救済措置の不備の指摘もした。
 中野弁護士は「被害者に対してはまず医療措置、次にカウンセリング、落ち着いたら聴取、という手順をとるべきだが、それをせず、プライバシーの確保されていない大部屋で事情聴取をしていた。それを合理性を欠いた取り扱いではないという考え方が問題」と述べ、上告に関しては「彼女の意思もあり、問題を問い続けたい」と意欲を見せた。
宮本有紀・編集部

「君が代」再発防止研修
ゼッケン処分の教員ら
取消請求で意見陳述


 都教育委員会は二〇〇三年の「10・23通達」以降、「君が代」斉唱時に不起立やピアノ伴奏拒否をした教員を懲戒処分にした上、服務事故再発防止研修(以下、再発防止研)と称する懲罰研修の受講を強制している。
 〇五年七月の再発防止研で、ゼッケン・ハチマキ・文字入りのシャツを着用し、さらなる懲戒処分を受けた一〇人の教員のうち、被処分者の会事務局長の近藤徹さんら高校四人、中学校の根津公子さん、小学校四人の計九人が処分取消を求め、都人事委員会(以下、人事委)に不服審査請求を行なってきた。この九人の意見陳述が一一日、都庁で行なわれ、ゼッケン等で抗議の意思表示をした思いを語った。
 再発防止研の「講義」内容については、多くの教員らが「講師の園田喜雄・都教委総務部法務監察課長(当時)は、飲酒運転・セクハラ・公金横領・体罰を延々と挙げ続け、繰り返すと懲戒免職もあると恫喝。思想改造を謀む拷問だ」と指摘。この再発防止研を一四回受講させられた根津さんは「不起立を、関係のない不祥事と同列に扱うのは侮蔑であり、人権侵害。思想転向を迫る不当な研修ゆえにゼッケン等で抗議した」と強調し、「たとえば『東京にオリンピックを』という文字なら処分にならないのか。都教委は示してほしい」と訴えた。
 また、再発防止研の実施責任者である守屋一幸・都教職員研修センター研修部企画課長(当時)が「ゼッケンを外して下さい」と言ったとされる問題について、教員たちは、「守屋氏は『禁止命令でなく、一般的なお願いだ』と明言していた。講師の園田氏もゼッケンが丸見えだが、一言も注意しなかった」と発言。「五カ月もたった〇五年一二月に懲戒処分にしたのは、悪質な引っかけだ」と批判。「争議権を奪われている私たちが、代償措置である人事委に不起立等の処分への不服申し立てをしている間に、その処分での懲罰研修を都教委が強行することこそ、人事委制度への蹂躙だ」と強調した。
永野厚男・教育ライター

新銀行東京元行員が反論
「告発は公益のため」


 新銀行東京から守秘義務に反して機密をマスコミに漏らしたとして損害賠償の訴訟を起こされた元行員の横山剛さん(四〇歳)が一二日、「本件告発・通報は真実で、公益のためであり、一般法理に照らして正当」と反論する準備書面を東京地裁に提出後、都庁で会見した。
 横山さんは、石原慎太郎東京都知事が貸しはがし、貸し渋りの横行に対して発案した東京発の金融改革という新銀行の「崇高な理想論」に共鳴、二〇〇四年に入行した。しかし、都民の血税を毀損する乱脈経営の実態を知る。そこで、横山さん自身が作成した都と新銀行の会議メモを公表、都が新銀行に過大な融資目標を押し付けたことなどが杜撰な融資の原因になったことを実名を公表してテレビや週刊誌で告発したところ、今年八月、同行から一〇〇〇万円の損害賠償を請求された。
 これに対して横山さんは「取材源である私個人の言論弾圧のためにまた都民の血税を使う暴挙です」と訴えた。
 瀬野俊之弁護士は「横山さんが告発したのは都の圧力と介入であって、新銀行の不祥事ではない。それなのに新銀行が本訴を提起したのは『新銀行はいまも東京都の走狗だ』と自ら主張していることに他なりません」と指摘した。
 また、田中隆弁護士は「メディアには報道の自由にかかわる案件として重視してもらいたい」と要望した。 
 上司による集団的ないじめを受けたことなどから横山さんは〇七年に退職に追い込まれ、自殺を試みたことさえあるが、「乱脈経営の原因究明のため、命ある限り全力を尽します」と決意を語った。
永尾俊彦・ルポライター

山崎裁判で基地対策課
元課長の証人尋問


 二〇〇六年一月、米空母キティホークの乗組員米兵、リース・ジュニア・ウィリアム・オリバーに妻の佐藤好重さんを暴行、殺害された山崎正則さんが同年一〇月に横浜地裁に提訴した件で、今月三日、国と横須賀市の責任を追及するため、当時、市の基地対策課長であった秋本丈仁氏の証人尋問が行なわれた。証人は詳細に関しては「記憶が定かではないため、発言を差し控えたい」と述べ、逃げる形となったが、分かったこともある。横須賀港は米原子力空母の母港となり、米兵もさらに増えるが、それに対して市は対策をとっていないこと、蒲谷亮一横須賀市長とケリー在日米海軍司令官が月一回行なうトップ会談では「お互いの理解を深めるというようなことを話す」(秋本証人)にすぎないことなどである。
 裁判後の報告集会で弁護団は今回、「米兵に対し、公務外だったとしても、日本には任務で来ていることや、常に呼び出しを受ける立場であることから、職務執行であり、国は監督義務違反」という主張をしていることを説明。これは、従来当たり前にされてきた「公務外」の認識を覆すものであり、新しい主張だ。弁護団は、「米兵の本質を問うもの。国はこれに対して、反論しなければならない」と強気な姿勢を見せた。
 また、今回基地外における事件や事故、犯罪の防止策として、公務時間外であっても、行動を規制するリバティーキャンペーンに関して、その実用性を追及する質問も多くされた。実態を検証すべく、弁護団は発案者であるケリー司令官の証人尋問を申請しているが、裁判長は、「その必要はなく、そろそろ判決を出したい」との意を明らかにした。
 原告の山崎さんは「なぜ、米兵犯罪が減らないか。考えれば素人だって分かる。米兵が痛みを感じることがあれば……。もっとこの問題を大きくしたい。負けるわけにはいかない」と話した。
稲垣美穂子・ジャーナリスト

空自いじめ自殺訴訟で
国側が報告書出し渋り


 上官のいじめを苦に自殺した空自浜松基地第一術科学校所属の3曹隊員Aさん(享年二九歳)をめぐる遺族が起こした国賠訴訟で、重要証拠を出し渋る国側の訴訟態度によって審理が空転している。
 静岡地裁浜松支部で一五日、口頭弁論が開かれた。この日は国側が内部調査報告書を提出するはずだったが、「マスキングに少し時間がかかる」などとして提出を拒んだ。
 調査報告書は第一術科学校が作ったもので、関係する隊員らの供述を元にしている。事件の真相を知る貴重な手がかりだ。また「自殺と上官(先輩)のパワハラとは因果関係がない」とする国側の主張を検証する根拠にもなり、審理には欠かせない。
 証拠提出を拒んだ国側に対して酒井正史裁判長は「今日出してもらえると思ったんですがね」と不快感を露にした。満席の傍聴席からも「なぜ出せないんだ」と怒りの声が上がり、騒然とした。
 国側は、あらためて一月下旬までの提出を約束。原告側は、開示しても重要部分をスミ塗りにする可能性が高いだろうとみており、証拠をめぐる攻防は続きそうだ。
 Aさんは二〇〇五年一一月に、自宅で自殺。生前、直属の上官から暴力や精神的な虐待を受けていたことを漏らしていたという。第一術科学校は内部調査を行ない、暴力の事実を認定。上官の2曹隊員を停職五日の懲戒処分にする。一方で自殺との因果関係は「特定できない」と否定した。
「なぜ証拠を出せないのか。怒りのあまり法廷で声を出しそうになった。応援を感謝します」。閉廷後の集会で、元自衛官でもあるAさんの父親は涙ながらに訴えた。
 次回弁論は二月一六日午前一〇時から同支部で開かれる。
三宅勝久・ジャーナリスト


「ホームレス・ワールドカップ」でアフガン初優勝



56の国と地域が出場した、ストリートサッカーの「ホームレス・ワールドカップ」が12月1日から豪州のメルボルンで開催され、7日間にわたり熱戦が繰り広げられた。同大会はINSP(国際ストリートペーパーネットワーク)の関連団体などが毎年開催しているもので、選手の出場資格は、ストリートペーパーの販売者として生計をたてている者、難民認定がなされておらず、労働許可もない難民、アルコールやドラッグ依存症などのリハビリを受けており、過去にホームレスとなっていた者などとなっている。今大会はアフガニスタン代表がロシア代表を5:4で破り初優勝を果たした。この快挙に在豪州のアフガニスタン系移民は熱狂し、決勝戦には数多くのアフガニスタンサポーターが競技場に足を運んだ。
 だが大会が終了した直後、アフガニスタンチーム、ジンバブエチームの合計15人は豪州政府に「亡命」を申請したと現地紙は報じている。この「亡命」については、ビクトリア州政府をはじめ、豪州政府側、現地のメディアなどはおおむね受け入れる方向で理解を示している。写真は優勝が決まって喜ぶアフガニスタンの選手団。
写真・文/湯山尚之・フォトジャーナリスト


ジェンダー



【地方】たかさき女性フォーラム取り壊しに反対請願 12月6日
 高崎市は、「たかさき女性フォーラム」(同市成田町)が耐震性に問題があることから取り壊す方針を固めたが、「市民の時代を創る会」(山崎紫生代表)など6つの市民団体が、2541筆の署名簿を添えて、補強工事をするか現在地での建替えを求める請願を5日開会の市議会12月定例会に提出した。
 市によると、同施設は1935年に建設された木造二階建て。以前一部を鉄筋で補強したが、木造部分については、一定規模以上の地震で危険を伴う可能性があるという。市は、「現在地は狭く、今後は別の場所に新しい男女共同参画の拠点設置を検討したい。それまで、利用者には近くの公民館などで代替してもらい、女性の活動に関連する事業も分散して続ける」と説明している(『東京新聞』12/6)。


【母子家庭】川崎市、児童扶養手当減額通知書送付漏れ 12月12日
 昨年12月、母子家庭に支給される児童扶養手当の減額が事実上凍結されることになったが、川崎市は12日、減額措置を回避するための通知書を284世帯に送付し忘れたと発表した。通知を受け取らず、12月の支給で半額となった対象者から問い合わせが約50件寄せられ発覚した(『神奈川新聞』『東京新聞』12/13)。
 児童扶養手当は、求職活動や就業をしている人、障害や疾病、介護などで働けない人については申請すれば減額されない。川崎市は8月、これを知らせる通知を本来の対象者から284少ない2344世帯に送付していた。
 市こども家庭課は、「どんな基準で送付の対象外にしたかはよく分からない。今後、詳しく原因を調べたい」と言っているが、送付先リストも残っていないという。同課はこの世帯も含む約500世帯に再通知する。申請があれば不足分をさかのぼって支給するため実害はないと説明している(『毎日新聞』12/13)。


【インフォメーション】
◆12月25日(木)10:00~▼海南島日本軍「慰安婦」裁判/第6回本人尋問・結審▼場所:東京高等裁判所424号法廷(丸の内線・霞ヶ関駅A1出口徒歩1分)◆同日18:00~20:00▼同裁判報告集会▼会場:文京シビックセンター(丸の内線・南北線後楽園駅徒歩1分、都営三田線・大江戸線春日駅徒歩1分)4階シルバーホール(シルバーセンター内)▼参加費:資料代500円▼法廷変更、傍聴券配布の可能性あり。ハイナンNETブログ(URL http://blog.goo.ne.jp/hainan-net)を参照のこと。▼問い合わせ:中国人戦争被害者の要求を支える会内ハイナンNET、電話番号 03-5379-2607、メールアドレス hainan-net@mail.goo.ne.jp

協力/現田正義


国際短信



スペイン
大量解雇が社会問題化
バルセロナを悩ます日産


 世界的な不況が労働者や市民の生活を蝕むなか、スペインのバルセロナ市で最大規模の企業である日産は、2カ月前に1680人という大量解雇を提示した。それ以来、複数の組合に所属する同社の労働者たちは激しいデモとストライキ、ピケで撤回を求めるなど、大きな問題になっている。12月5日には、カタルーニャ州の条例により「解雇は最長75日間の一時的なものとし、その間給与の90%を支払う」という基本合意ができ、争議は一応の収拾を得た。しかし生産規模や労使関係が好転する見通しは少ない。
 頭を抱えているのは、バルセロナ市とカタルーニャ州も同様。日産の事業規模縮小による悪影響が、地域産業の隅々にまで及ぶからだ。そのため、同州のホセ・モンティーリャ知事(社会労働者党)自ら会社と労組の間に立ち、必死に調整と日産の規模縮小計画見直しを求めてきた。知事はこの12月7~10日に日産本社の幹部と話し合うために緊急に日本を訪れたが、結局「人員整理を行なわない限りバルセロナ工場の将来はない」というきわめて厳しい回答しか得られなかったようだ。
童子丸開・著述家

パキスタン
元諜報機関トップが指摘
「9・11」は米国政府の内部犯行


 アジア有数の巨大諜報機関であるパキスタンの「3軍統合情報部」(ISI)のハミド・グル元長官が9日、米国のラジオ番組に出席し、「9・11」事件について「米国政府の内部犯行だ」と言明した。ISIはCIAの事実上の下請け工作機関とされ、80年代における旧ソ連のアフガニスタン侵攻の際、オサマ・ビン・ラディンらイスラム原理主義勢力に対する大規模な支援作戦を展開したことで有名だ。
 番組でグル元長官は、(1)「ハイジャックされた」とされる旅客機がニューヨークの世界貿易センタービルに激突した際、本来スクランブルすべき戦闘機が現場から最短距離の基地ではない遠方の基地から飛来した(2)それまでの即時かつ高度なスクランブル態勢とはまったく異なる前例のない対応の遅さであり、しかも誰一人責任を問われていない(3)国防総省に上空から激突するまでの機体の到達時間と飛行コースからみて、セスナ機も運転できなかったという「ハイジャック犯」の操縦では実行困難だ――といった点を指摘。「米国政府犯行説」を展開した。
 さらに元長官は米国の「動機」として、事件を利用し「米軍が展開してこなかった戦略的地域に進出し、世界のエネルギー地帯である中東と南アジアを支配する」など、「広い意味で地政学的」なものだったとしている。
編集部

イラク
「撤退」のウソにだまされるな
米軍永久支配を狙う「地位協定」


 米軍のイラク駐留の新たな法的根拠となる「米軍地位協定」案がイラクの議会に続き大統領評議会でこのほど承認された結果、2011年末までの米軍駐留が確定した。これに対し、国内スンニ派で組織するイスラム法学者協会は7日、声明を発表し、「イラクとイラク人を占領者に売り渡した」と強く抗議した。
 事実、米新大統領になるオバマ氏は「16カ月以内のイラク撤退」は「戦闘部隊」が対象で、「イラク兵の訓練や米要人の保護、補給」などを担当する「駐留部隊」は残すと発言。しかもイラクの『アル・モヒート』紙が暴露した協定の秘密条項では、「治安情勢次第で米軍は新基地設置が可能」「すべての米国人はイラク国内で訴追免除」――などが規定され、米軍の半永久的支配が前提にされている。
編集部


今週の裁判予定



協力/NPJ


12月24日(水)
国鉄闘争勝利!対鉄建公団訴訟
11:00~ 東京高裁 101号法廷 ※傍聴券配布
事件内容:国鉄民営化の際、組合差別により解雇された国労闘争団員と遺族らが、解雇無効と未払い賃金等の支払い、慰謝料、謝罪文などを求める訴訟
期日裁判の内容:結審


12月25日(木)
日の丸君が代強制反対裁判
15:00~ 東京地裁 103号法廷 ※傍聴抽選予定
裁判後、弁護士会館で報告集会あり
事件内容:10・23通達直後の卒業式・入学式等において、職務命令に従わなかったとして2004年に懲戒処分を受けた都立学校の教員173人(元教員含む)が、懲戒処分の取り消しおよび慰謝料を請求する訴訟
期日裁判の内容:結審
根津公子さん・河原井純子さん停職処分取消訴訟
13:30~ 東京地裁 528号法廷 ※説明会あり
事件内容:君が代斉唱時に起立しなかったために受けた6カ月の停職処分の取り消しを求めている訴訟
期日裁判の内容:結審
タクシー運賃値下げ誘導通達の違法性を争う訴訟
10:15~ 東京高裁 817号法廷 
事件内容:国交省が出した運賃を安値誘導しようとする通達によって精神的苦痛を受けた運転者らが、国に対し慰謝料を請求する訴訟
期日裁判の内容:第4回口頭弁論
ストップ!ザ八ッ場ダム~誰のための公共事業?
11:00~ 宇都宮地裁 302号法廷
事件内容:ダム建設を阻止するための住民訴訟
期日裁判の内容:口頭弁論
詳細はhttp://www.news-pj.net/npj/npj-cal.html

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殺すな、殺されないために!
6月21日、戦争立法に反対する学生デモ(京都市)スピーチ集

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殺すな、殺されないために!

【内容紹介】 SEALDs KANSAI(シールズ関西)が 6月21日に京都市内で行なった 「戦争立法」に反対する...


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反知性主義とファシズム

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